古事記と合気道の世界③
こんにちは!
さて,前回の古事記の続きを語っていきましょう.前回から壮絶な展開になってきましたが,ここから先の話もかなり怒涛の展開です笑.
火の神『かぐつち』の首を剣ではねた後,またいざなぎ(伊耶那岐)は悲しみに暮れてしまいます.
やっぱりいざなみ(伊耶那美)に会いたい...
そこでいざなぎ(伊耶那岐)は黄泉の国(よみのくに)に行っていざなみ(伊耶那美)に会うことにしました.黄泉の国というのは死者の世界です.読んだ人は「え?死後の世界に現世の神が行けるの!?」となっちゃうと思いますが,もう少しお待ちください.
そしていざなぎ(伊耶那岐)は黄泉比良坂(よもつひらさか)という坂をズンズン下って黄泉の国に向かいます.暗い...冷たい場所です.そして黄泉の国に到着したいざなぎ(伊耶那岐)は黄泉の国の扉の前で
『いざなみ(伊耶那美),迎えにきたから一緒に帰ろう』
と声をかけます.
すると扉の向こう側から,いざなみ(伊耶那美)の声が聞こえてきました.
《いざなぎ(伊耶那岐)よ,よく訪ねてきてくれました.もう少し早ければよかったのですが,あいにく私はすでに黄泉の国の食べ物を口にしてしまいました.だから二度と地上に帰ることができないのです...でももしかしたら黄泉の国の主に相談すれば帰らせてくれるかもしれませんから一度相談してみます.》
なんと黄泉の国の住人になる条件は食べ物を口にすることだったわけですね!初めて知りました笑 どうやらこのままでは帰れなさそうですが,相談したら帰れるのかも?という感じですね.
そしてここでお決まりのセリフがやってきます...!!
《その間私の姿は決して見てはなりません》
出ました!この時代からフラグの概念があるというのには驚きです笑 鶴の恩返し的なパターンですね.
奥の方へ入っていったいざなみ(伊耶那美).いざなぎ(伊耶那岐)は長い時間待ち続けます.しかしいくら待てどもいざなみ(伊耶那美)は戻ってきません.そしてついに...
いざなぎ(伊耶那岐)はいざなみ(伊耶那美)との約束を破って扉の中に入ってしまいました.
あー,だめでしたね.やっぱりこういう展開になってしまうと中に入ってしまいたくなるのが人間の性.そしてそれは神様とて例外ではありませんでした.
さて灯りをもって中に入ったいざなぎ(伊耶那岐).
『いざなみ(伊耶那美)?いるのか?』
と声をかけながら進んでいきます.そして...
いざなぎ(伊耶那岐)はその場に立ちすくんでしまいました.そこには...!!
変わり果てた姿のいざなみ(伊耶那美)がいたのです.
腐敗した身体.蛆虫(うじむし)がたかり,ゴロゴロと音を立てています.なんと全身に雷の神が8体もくっついていたのです!!
『ひいっっ』
恐怖におののいたいざなぎ(伊耶那岐)は全力ダッシュで地上へと逃げていきます...!!
...ということで!今回はここまでにしておきましょう.古事記の最初のストーリーは本当に展開がすごいです.これでもかなり省略して話しているのですが,古代の人たちが考えていたのが感心してしまいます.実際には最後のいざなみにくっついていた8体の雷様にも名前があったり,いざなぎが何かするたびに神様が生まれていたりするのですが,全部書くと半分以上の文章が神様の名前で埋め尽くされるのでやめておきます笑.
ではでは.今回はここらへんでお暇いたします.