とある合気道の修行者ブログ

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太刀の技 -文字で見る合気道の技-

こんにちは!

 

今回は太刀の技について説明していきたいと思います!

 

前回は太刀を使った鍛錬の仕方について説明しました.

基本的には太刀には太刀で受けるわけですが,素手の状態で対処しなければならない場合も考えられます.

 

今回は太刀の技と呼ばれる,素手で立ち向かうための技をご紹介いたします.

 

まずは一覧にしてみましょう.

 

太刀の技・呼吸投げ

相手が太刀を振り下ろすと同時に相手に向かって大きく踏み込み,相手の横に並びます.そして太刀を握っている両手の間を掴み,身体を前に振ることで相手を前方に吹っ飛ばします.呼吸を合わせなければならないところでレベルが高いですが,相手にとっては衝撃が大きく,同時に素早く相手の太刀を奪うことができるので,すぐに反撃に転じることができます(合気道では太刀を奪うところまでですが).

 

太刀の技・四方投げ

相手が太刀を振り下ろすと同時に斜め前に入り込み攻撃線をかわします.そして相手の太刀を掴み,木刀を上に持ち上げると同時に下を潜り抜け回転します.ただしここで四方投げのように投げてしまっては,相手が太刀を持っており,また反撃してくる可能性があります.よって回転した後は,太刀を自分の腰にあて,腰で回転(展開)をして相手を地面に倒します.あとは身体をひねって相手を無力化し,太刀を奪います.

 

太刀の技・小手返し

相手が太刀を振り下ろすと同時に斜め前に入り込み攻撃線をかわします.そして相手の太刀をつかみ,太刀を持つ相手の小手をひねって返します.四方投げ同様にひねって返した後は,太刀を自分の腰にあて,腰で回転(展開)をして相手を地面に倒します.身体をひねって相手を無力化し,太刀を奪います.

 

太刀の技・入り身投げ

相手が太刀を振り下ろすと同時に斜め前に入り込み攻撃線をかわします.そしてもう一歩入り込み相手の後ろ側に立ちます.相手の肩と太刀をつかみ地面に向かって落とします.四方投げ小手返し同様にひねって返した後は,太刀を自分の腰にあて,腰で回転(展開)をして相手を地面に倒します.身体をひねって相手を無力化し,太刀を奪います.

 

 

 

私の道場ではこの4つを太刀の技として練習しています.やはり武器を素手で受けるということでまだ恐怖心がありますが,一瞬の判断の遅れが命取りとなります.戦国時代の侍たちは毎回このような思いをしていたのかと思うと本当にすごいですね...!!

 

さて,太刀の技では一体何が重要なのでしょうか?

それは相手の間合いを読むということです!行動が早すぎると相手がちがうモーションで攻撃してくる可能性もあります.かといって遅れてしまえば斬られてしまいます.相手の呼吸・動作・一瞬の身体の硬直など見るところはたくさんあります(実際には見るというよりも感じるという方が正しいかもしれません).

 

この間合いを読む際にとても大事なことがあります.それは『相手の目を見ないこと』です!武道の中には相手の目を見て行動せよ,と教えている場合があります.合気道では基本的に相手の目は見ません.

ただし目を見るというのは重要であるということは付け加えておきたいと思います.私たちが思っている以上に,目というのは様々な情報を与えてくれます.まず,人は身体が動く方向に視線がいきます.もっと日常的なところだと,嘘をつく時には上の方を見てしまうというのも有名な話でしょう.人間はありもしないことを想像するということに結構頭を使います.その時目も一緒に動いてしまうのです.

剣道などでは目を見るというのはとても重要なことです.一瞬の目を逸らす瞬間,これこそが攻撃の瞬間です.

 

しかし合気道では目を見ないのです.例えば戦場を考えてみましょう.相手は1人だけでしょうか.もしかしたら目の前にいるのは囮(おとり)で,本命は別の場所に潜んでいるかもしれません.この時に目の前の相手だけに注視していると,他の攻撃を避けることができません.つまり『合気道は一対多を想定している』ということなのです!

 

 

さて,いかがだったでしょうか?思っている以上に太刀の技というのが難しいということが

お分かりいただけたと思います!太刀の技の練習をする際には,とにかく集中力が大事です.最終的には1つもかけることなく無意識にできることが重要です.

 

太刀の練習を始められた方はぜひこれらを意識して練習してみてください!!

 

ではでは.今回はここらへんでお暇いたします.