とある合気道の修行者ブログ

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木刀による鍛錬 -文字で見る合気道の技-

こんにちは!

 

今回は太刀の技について解説したいと思います!!

 

太刀(たち)の技というのは木刀を使う技です.本来をは真剣だったわけですが,もちろんそんなものを使っては危ないので木刀を使います.

 

太刀を使う技というのは大きく3種類に分かれます.1つ目は自分の鍛錬に使う時です.2つ目は木刀で襲われた時に素手で立ち向かう時です.3つ目は木刀に対して木刀で受ける時です.

 

まずは鍛錬に使う技について説明します

 

そもそも木刀というのはどう握ればいいのでしょうか?

ついつい木刀を持つと両手でガチガチに握ってしまうのですが,正しい持ち方ではありません.

まずは左手で木刀を持ちます.理想はガッチリと握らないことです.軽く包み込むように持ちます.そして右手は添えるだけです.右手は木刀の方向を調整します左手でしっかり支え右手で調節するという訳です.

 

次に木刀の振り方ですが,まずはしっかりと身体の重心を落とすことが大事です.上半身がグラグラなままでは木刀を振った時にふらついてしまいます.これでは上手く木刀を振れませんね.

 

合気道では特にへその下の部分の重心を意識します.この場所を『丹田(たんでん)』といい,合気道の技の要(かなめ)となります.初心者のうちはここにグッと力を込めて意識する練習が有効です.年月が経つと自然と丹田が安定してきます.

そして次に膝(ひざ)のバネも柔らかくします.膝をぴんと伸ばした状態では,重心が安定しません.スポーツでは膝のバネというのが重要ですが,合気道でも共通しています.

 

さて,重心が安定したところで木刀を振り上げます.まずはすぅーっと息を吐きながらゆっくりと木刀を振り上げましょう.そして頭の上まで振り上げたら呼吸を止め,相手の間合いをはかります(1人で稽古している時は仮想の敵がいると思ってください).

そしてすうっと息を吐きながら真っ直ぐに木刀を振り下ろします.この際に力いっぱい振り下ろしてはいけません.もし仮に真剣を使って人を斬ったとしたら,相手の骨にがちっと当たってしまいます.つまり『太刀で力づくに斬ってはいけない』ということです.

そして大事なことは相手を斬るということではなく,『相手の先を斬る』ということです.そして呼吸の吐くタイミングに合わせてすうっと斬り落とすのです.

 

もちろん本当に相手を斬るわけではありません.ではなんのために木刀を振るのでしょうか??

 

これは道場によって様々な解釈があります.私は「中心線を意識すること」と「呼吸を合わせる」という2点において木刀を振る意義があると思います.

木刀を振ったことがある方ならお分かりだと思いますが,木刀は縦に長く重いので,ちゃんと振らないと自分の身体が木刀に負けてしまいます.身体の中心線を意識するというのは正しく木刀を振ることにつながります.すると素振りをしている時に余計な力がかからず適度な力で振り下ろすことができ疲れにくくなります.

 

そして呼吸に合わせるということも大事です.合気道の技は呼吸に合わせることでより精度の高い技を繰り出すことができます.そして呼吸力は強ければ強いほど精度が高くなってきます.木刀を振るというのは,この呼吸を意識しやすく鍛錬に最適なのです.

 

慣れてきたら相手と向かい合って実際に木刀を振り下ろしてみましょう(もちろん相手にぶつけてはいけません!).相手の振り上げる動作,振り下ろす動作を最初のうちはしっかりと見ます.すると相手が振り下ろす瞬間にどこかの部分に力が入っているのがわかると思います.例えば,腕や肩などです.この力が入った瞬間というのがあなたが振り下ろす際の間合いとなります.

 

とはいえ,このまま振り下ろしてしまっては,いくら間合いが読めたとしても相手の木刀が頭に当たってしまいます.運良く先に斬れたとしても,手からすっぽ抜けた木刀が当たってしまうかもしれません.

ではどうするか?文字で表すと簡単ですが,相手が切り下ろした瞬間に斜め前へ足を踏み出します.すると相手の攻撃線から自分が外れ,それで相手を斬ることができるのです.

 

さて今までのことをまとめてみましょう!

1.丹田を意識し,膝のバネを使って身体の重心をしっかり落とす.

2.木刀は包み込むように握り,もう片方は方向の調節に使う.

3.呼吸は振り上げるとにゆっくり吸い込み,はぁぁっと吐くと同時にまっすぐ振り下ろす.

4.斬り落とす際は力いっぱい振るのではなく,相手の先を斬るようにすうっと落とす.

5.相手も斬りかかってきた場合,振り下ろす瞬間に斜め前に一歩出て攻撃線から外れる

 

この5つを意識して素振りを練習してみましょう!あとは鍛錬あるのみです.しっかり素振りして精度を高めてみてください!!

 

さていかがだったでしょうか?次回は木刀で襲われた時に素手で立ち向かう時,そして木刀に対して木刀で受ける時のそれぞれについて解説したいと思います!

 

ではでは.今回はここらへんでお暇いたします.