とある合気道の修行者ブログ

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合気道を合気道で返す『返し技』 -文字で見る合気道-

こんにちは!

 

今回は合気道における返し技について説明したいと思います!

これまでの記事を読んでくださった方の中には,こんな疑問を持たれた方もいるかもしれません.

「もし襲われた相手が合気道経験者だった場合はどうするのだろう??」

 

合気道の技に対しての技というのがあり,それが『返し技』です!

 

ただ,私がはじめに申し上げておきたいことがあります.

「普段の稽古では返し技をむやみに乱発することは合気道の本質から外れているためやめたほうがいい」

ということです.

 

もし返し技に対して返し技をしてまた返し技を....という感じになったらどうなるでしょうか?これでは稽古が成立しませんし,お互いの技の精度を高めることもできません.返し技は知っていてもいいですが,よくわからず使ってしまうことは合気道の本質から外れてしまうということです.

 

私たちの道場でも返し技は滅多にしません(というか私も半分忘れています笑).

まずはしっかりと合気道の技の精度を高めるということが大事です.有事の際にのみ使う技だということで認識してもらえればと思います!

 

※今回の話は合気道の技を一通り見てもらうことでよりわかりやすくなるかと思います.ぜひこちらの記事を先にご覧になってから一読していただけますとより味わい深くなります!

aikitommy.hatenablog.com

 

 

では早速技を一覧にしてみましょう.

 

1教に対する返し技

まず相手は1教をかけてきます.1教は腕を上げて下ろす動作の中で相手のバランスを崩す技ですが,相手が腕を振り下ろした瞬間にすかさずこちらも1教をかけ返します.のんびりしているとそのまま相手に技を掛けられっぱなしになるため,すかさず反撃するというところが重要になってきます.返し技は相手の呼吸に合わせて技を返すというところが難しいですね.

 

2教に対する返し技

相手は2教の裏技をかけてきます.2教では手首をきめられるような形にされるわけですが,こちらはきめられる前に同じように2教の裏をかけます.この技もぼうっとしているとそのまま技をかけられるため,タイミングよく返すというところが重要になります.

 

3教に対する返し技

3教では手首と腕をきめられるような形になるわけですが,このきめられる手前のところで相手の腕を巻き込むような形で自分の腕を絡ませ,そのまま1歩出る形で相手を倒します.相手が腕と手首をきめようとする一瞬に隙が生まれるため,そこをうまく返すといった具合です.

 

小手返しに対する返し技

小手返しも小手をきめられる前に相手の腕を巻き込むような形で自分の腕を絡ませ,巻き込むような形で返します.手首をしめられる技というのは瞬間的に返さないとたちまちのうちに動けなくなってしまうため,巻き込む形で倒すのが妥当だといえます.

 

四方投げに対する返し技

相手は四方投げをかけてきます.四方投げの弱点というのは,相手のふところに入りこんで回転した直後です.ここで返し技では最後に落とす瞬間に逆に落とし返します.相手の技の隙をつくという観点で難しい技であるといえます.

 

入り身投げに対する返し技

相手は入り身投げをかけてきます.相手が自分の後ろに回り込むところまでは受けます.そして相手が肩に手をかけようとした瞬間に身体を下にぐっと落とし,膝(ひざ)のところに肘(ひじ)をあて,コンっと押すことによって相手は倒れます.

 

 

最後に再度申し上げておきますが,『返し技』の意義はあくまでも1つの技として合気道の技の精度を高めるために練習するものです.

決してお互いに返し技を掛け合って...という風に乱用しないでいただけると幸いです.

 

今回はいつも以上にボカしたような説明になりましたが,これは意図的に行っています.あくまでもそういうものがあるんだというくらいに留めてもらうようにして欲しいからです.

 

しかしながら,返し技を改めてみてみると,合気道の真髄がここでも感じることができます.例えば,教の技に対しての返し技というのは,相手の呼吸に自分の呼吸を合わせるというところにレベルの高さを感じます.これはかなりトレーニングを積まなければなりません.

入り身投げの返し技は他の返し技と比較すると相手の意表をつくような技でしょう.相手が技をかけようとした次の瞬間には目の前に自身の姿はなく,膝から崩れ落ちてしまうわけです.ただこれも相手の呼吸に自分の呼吸を合わせなければなりませんし,かつ高度な体の変換や重心の移動が要求されます

 

さていかがだったでしょうか?『返し技』という少し変わった技の紹介をいたしました.乱用してはいけませんが,返し技は合気道の基礎がふんだんに盛り込まれた上での応用技です.基礎がいかに重要であるかということがわかってもらえたのではないかと思います!

 

ではでは.今回はここらへんでお暇いたします.