とある合気道の修行者ブログ

ようこそ!合気道のあれこれについて気ままにつぶやくブログになっています.ゆっくり見ていってください

合気道が美容にいい4つの理由

こんにちは!

 

今回は美容から見た合気道の効果について説明したいと思います!

 

女性の方が常に探し続けている情報...その1つに『美容』が挙げられると思います!

例えば,ダイエット・疲労回復・アンチエイジング・滋養強壮・免疫力向上などですね.

少し調べてみると,どの年代の女性も美容に高い関心を持っていることがわかります.

 

でも食べ物も考えるのも結構大変だし,スポーツジムみたいなところに通うというのも体力に自信がない....

 

ここで注目したいのが「武道」です.実は武道というのは美容に効果があると言われています.全身を使って適度に身体をほぐしつつ汗もかきながら運動ができる!まさに美容にぴったりなわけですね!

でも...武道って敷居が高くない??しかも体力使いそうだし....

 

さてそんなみなさんに今回合気道を紹介したいわけです!!

(変な宣伝のブログではないので安心してみてください笑)

 

 

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合気道をおすすめする4つの理由

私が合気道を美容に利用してほしいと考える理由を4つ挙げます.

 

1.体力をほぼ使わない!!

武道というと,みなさんオリンピックなどでガタイのいい選手が取っ組み合いをしているイメージがあると思いますが,合気道では体力が必要ないのです!

 

合気道は護身術であり,相手の力を受け止めそのまま返すという形です.なので相手は自分の力が跳ね返ってきて倒れるわけですね!

よって合気道では体力は関係なく,女性や子供でも大人の男性をひっくり返すことができます(私の道場でも女性の方が多くいらっしゃいますが,バンバンひっくり返されています笑).

 

私体力自信ないんです....や,年配で体力はもうない...という方!全く問題ありませんのでぜひ合気道を体験してみてください!!

 

2.円運動を使って全身を満遍なく動かす!!

合気道円運動という身体を回転させたりする運動を積極的に使います.円運動は全身を動かさないといけないので,特定の部位だけ鍛えるというわけではありません.しかも無理な力ではなく,ただ身体を動かすだけなので特段体力が求められることはありません.また膝の曲げ伸ばしもするので,柔軟体操としても役割も持っています.

 

そういう点では受け身も縦の円運動の1つです.最初合気道を始めると受け身の練習をするのですが,筋肉を縮めたり回転したりと普段の生活では使わないような筋肉もしっかり解されます.

 

円運動でしっかり身体をほぐしてください!

 

3.重心を安定させて体幹を鍛える!!

これはヨガとも共通することになるのですが,合気道では『丹田(たんでん)』というへそのすぐ下の部分を意識して行動します.

一般的には肉の要(かなめ),つまり腰が重要であると言われますが,合気道ではもっと限定して丹田を大事にします

丹田(たんでん)はどんな動きをしても基本的には動かない場所です.つまりここが人間の重心のバランスを保っているのです.重心が安定しないと身体がガタガタになってしまい,運動をしても効率の悪いものになってしまいます.

 

スポーツなどでも身体の重心というのは強く意識されます.合気道ではこの重心作りを意識できるので,先ほどの円運動がより効果的に美容に働くのです.

 

4.呼吸力で全身を健康的に!!

呼吸というのは普段あんまり意識されていないと思います.しかし呼吸というのは身体にはとっても大事なことです!

呼吸の役割というのは,血液中の二酸化炭素を外に吐き出して新鮮な酸素を取り入れることです.健康的な呼吸では細胞の隅々まで新鮮な酸素が行き届き,健康な細胞を維持することができるのです.逆に変な呼吸をしていると細胞の老化を招いてしまいます.

 

合気道では呼吸力を重要視します.つまり合気道をすれば健康的な呼吸の仕方が身について,細胞を錆びにくくさせることができるということです!

 

 

 

 

武道はこつこつ型です.でも無理なことをすると途中で諦めちゃったりします.その点では,無理なく身体を動かせる合気道というのはとってもおすすめです!

また体力が必要ないという点で続けやすいです!私の道場でも女性の方はたくさんいらっしゃいますが,全員続けておられていますし,また合気道の奥深さにハマった!という方も多いです.

そして何より,どの年代でも合気道はできます!つまりは一度合気道を始めるといつまでも続けられるということです!これが何よりも合気道や武道をすることの意義ですし,長く続けることが美容の秘訣でもあります.

 

 

いかがだったでしょうか?美容の観点から見た合気道について熱く語ってまいりました!笑

ブログを書いているのは男なのですが,周りの女性の多くが上記の効果を実感していますし,男の自分でもこれらは感じます.

ぜひ合気道を通して美しい女性を求めてもらえればと思います!!

 

あなたのその美しさ,合気道でさらに磨きをかけませんか?

 

ではでは,今回はここらへんでお暇いたします.

合気道を合気道で返す『返し技』 -文字で見る合気道-

こんにちは!

 

今回は合気道における返し技について説明したいと思います!

これまでの記事を読んでくださった方の中には,こんな疑問を持たれた方もいるかもしれません.

「もし襲われた相手が合気道経験者だった場合はどうするのだろう??」

 

合気道の技に対しての技というのがあり,それが『返し技』です!

 

ただ,私がはじめに申し上げておきたいことがあります.

「普段の稽古では返し技をむやみに乱発することは合気道の本質から外れているためやめたほうがいい」

ということです.

 

もし返し技に対して返し技をしてまた返し技を....という感じになったらどうなるでしょうか?これでは稽古が成立しませんし,お互いの技の精度を高めることもできません.返し技は知っていてもいいですが,よくわからず使ってしまうことは合気道の本質から外れてしまうということです.

 

私たちの道場でも返し技は滅多にしません(というか私も半分忘れています笑).

まずはしっかりと合気道の技の精度を高めるということが大事です.有事の際にのみ使う技だということで認識してもらえればと思います!

 

※今回の話は合気道の技を一通り見てもらうことでよりわかりやすくなるかと思います.ぜひこちらの記事を先にご覧になってから一読していただけますとより味わい深くなります!

aikitommy.hatenablog.com

 

 

では早速技を一覧にしてみましょう.

 

1教に対する返し技

まず相手は1教をかけてきます.1教は腕を上げて下ろす動作の中で相手のバランスを崩す技ですが,相手が腕を振り下ろした瞬間にすかさずこちらも1教をかけ返します.のんびりしているとそのまま相手に技を掛けられっぱなしになるため,すかさず反撃するというところが重要になってきます.返し技は相手の呼吸に合わせて技を返すというところが難しいですね.

 

2教に対する返し技

相手は2教の裏技をかけてきます.2教では手首をきめられるような形にされるわけですが,こちらはきめられる前に同じように2教の裏をかけます.この技もぼうっとしているとそのまま技をかけられるため,タイミングよく返すというところが重要になります.

 

3教に対する返し技

3教では手首と腕をきめられるような形になるわけですが,このきめられる手前のところで相手の腕を巻き込むような形で自分の腕を絡ませ,そのまま1歩出る形で相手を倒します.相手が腕と手首をきめようとする一瞬に隙が生まれるため,そこをうまく返すといった具合です.

 

小手返しに対する返し技

小手返しも小手をきめられる前に相手の腕を巻き込むような形で自分の腕を絡ませ,巻き込むような形で返します.手首をしめられる技というのは瞬間的に返さないとたちまちのうちに動けなくなってしまうため,巻き込む形で倒すのが妥当だといえます.

 

四方投げに対する返し技

相手は四方投げをかけてきます.四方投げの弱点というのは,相手のふところに入りこんで回転した直後です.ここで返し技では最後に落とす瞬間に逆に落とし返します.相手の技の隙をつくという観点で難しい技であるといえます.

 

入り身投げに対する返し技

相手は入り身投げをかけてきます.相手が自分の後ろに回り込むところまでは受けます.そして相手が肩に手をかけようとした瞬間に身体を下にぐっと落とし,膝(ひざ)のところに肘(ひじ)をあて,コンっと押すことによって相手は倒れます.

 

 

最後に再度申し上げておきますが,『返し技』の意義はあくまでも1つの技として合気道の技の精度を高めるために練習するものです.

決してお互いに返し技を掛け合って...という風に乱用しないでいただけると幸いです.

 

今回はいつも以上にボカしたような説明になりましたが,これは意図的に行っています.あくまでもそういうものがあるんだというくらいに留めてもらうようにして欲しいからです.

 

しかしながら,返し技を改めてみてみると,合気道の真髄がここでも感じることができます.例えば,教の技に対しての返し技というのは,相手の呼吸に自分の呼吸を合わせるというところにレベルの高さを感じます.これはかなりトレーニングを積まなければなりません.

入り身投げの返し技は他の返し技と比較すると相手の意表をつくような技でしょう.相手が技をかけようとした次の瞬間には目の前に自身の姿はなく,膝から崩れ落ちてしまうわけです.ただこれも相手の呼吸に自分の呼吸を合わせなければなりませんし,かつ高度な体の変換や重心の移動が要求されます

 

さていかがだったでしょうか?『返し技』という少し変わった技の紹介をいたしました.乱用してはいけませんが,返し技は合気道の基礎がふんだんに盛り込まれた上での応用技です.基礎がいかに重要であるかということがわかってもらえたのではないかと思います!

 

ではでは.今回はここらへんでお暇いたします.

 

太刀の真髄『五ノ太刀』 -文字で見る合気道の技-

こんにちは!

 

今回は合気道の太刀の真髄である『五ノ太刀』について紹介したいと思います!

 

 

少し私の通っている道場についてお話しいたしましょう!

私の所属している道場では,故 高岡貞雄(たかおかさだお)師範の技を受け継ぎ稽古に励んでいます.高岡貞雄師範開祖:植芝盛平翁先生から直接手ほどきを受けられた先生です.合気会和歌山支部道場長として活躍されていました.

高岡貞雄師範は『道文』と呼ばれる合気道の精神世界を描いたものを特に研究されました.

合気道の精神世界については以下の記事にて解説をしております.ぜひご覧ください!

aikitommy.hatenablog.com

 

 ※このお話の基礎となる古事記についてもまとめておりますので,合わせてご覧ください!

aikitommy.hatenablog.com

 

さて,今回は様々な奥義の中でも『五ノ太刀』という太刀の真髄についてご説明したいと思います.

ただ,まだ私ではよくわからない部分もあったりするので(合気道の真髄は奥深くて一筋縄ではいかないのです...学生だから許してちょ),備忘録的な記事になるかもしれませんがご了承ください!

 

さて,『五ノ太刀』は開祖が和歌山に滞在後東京へ行かれる際に,高岡貞雄師範を相手に1週間,一対一で行われた師範稽古で直伝された剣の理(ことわり)です.どの型においても最短距離・最小時間で相手に斬りつけるという実践性・合気道の術理,高岡貞雄師範が研究された『道文』のエッセンスが多分に内包されています.

 

 

※私の所属している道場で作成した『五ノ太刀』の紹介動画です!こちらをご覧いただくことで今回の内容がより味わい深いものになると思います.是非ご覧ください!!

youtu.be

 

 

さて早速『五ノ太刀』をみていきましょう.ただ参考にした文献は難しかったので,こう動けばいいのではないかという私の解釈も添えておこうと思います笑.

 

一ノ太刀

相手が撃ち来るに合わせ剣を振りかぶる.この時相手の攻撃線(相手と自分を結ぶ直線)の外側へ歩を進め,相手の斬撃をかわしつつ,斬り落とす.相手の攻撃しようとする気の起こりを察し,それに反発することなく吸い込み勝ちを得る.

(解釈)

まずお互いに剣を持って構えます.この時相手は剣を振り上げてまっすぐ自分に向かって斬り掛かってきます.そのまま同じように自分も斬りかかると相手の剣が自分に当たってしまいます.そこで自分は振り上げて下ろす時に,斜め前に歩を進めることで,相手の攻撃を交わして剣を振り下ろすことができます.

 

二ノ太刀

相手の起こりに合わせ自ら入り斬り上げ,さらに攻撃線を外しつつ斬り落とす.いわゆる"後の先"で相手を撃ち倒す.一の太刀と同じく相手の気勢を察するが,相手の起こりを誘う意味においては,より精妙な合気が必要とされる.

(解釈)

まずお互いに剣を持って構えます.先ほどと同じように相手が剣を振り上げてまっすぐ自分に向かって斬り掛かってくるわけですが,一の太刀と違うのは,この動きをこちらから誘うということです.まず斜め前に歩みを進め,攻撃線から外れます.そして相手の腕を切るような形で構えます.すると相手は慌てて剣を振り上げ,斬り落としてきます.あとは斬り落とすと同時に相手の胴をばっさりとなぎはらいます,

 

三ノ太刀

鎬(しのぎ:剣の一番高いところ)を押し当ててくる相手に対しこれを一瞬受け,受けた刃の位置はそのままに歩を進め胴をなぎはらう.一瞬受けることが相手の足を止め"居着く"状態を作らせることが重要.また相手との接点が変わらないことが,相手にとって自分の位置が変わったことを感じさせず,より"居着く"状態が長くなる.

(解釈)

今回は相手の剣が上がらないようにします.まず相手が剣を振り上げようとする瞬間に自分の剣を上に乗せて振り上げを阻止します.そのまま自分の重心で相手の剣が上がらないようにしてスルスルと剣を滑らせていきます.相手の手元まで滑らせたら相手の胴をなぎはらいます.木刀であれば,スルスルと滑らせるだけで相手の親指をはねることができるので,それだけで相手を無力化できます.

 

四ノ太刀

相手が突き来るを交わしつつ反転・接近・剣の引きも合わせさらに接近,胴をなぎはらう.吸引しつつ捌き,相手の動きとぶつかることなく斬りつける.体捌きを抽出して見ると入り身投げの形が浮かび上がってくる.

(解釈)

今回は相手が剣で自分を刺してきます.まず,少し後ろに下がりつつ相手の1回目の突きを剣を当てて左にそらします.次に相手は再度ついてくるので,今度は剣を当てて右にそらします.そして相手の剣を上からくるっと回すようにしてなぎはらいます.すると相手の剣は上に上がった状態で胴がガラ空きとなるため,ばっさりとなぎはらいます.

 

五ノ太刀

正眼より八双更に脇構えより互いに位置を横へ変えつつ剣を振り下ろし,更に振りかぶる相手に対し突き込む.曲線の捌きと直線の強い攻撃線が連結した合気道独特の捌きに通じる型といえる.

(解釈)

お互いに脇に剣を構えます.そしてお互いに剣を振り下ろします.相手はこれで斬り落とせないのでもう一度剣を振り上げます.この隙に相手に向かって剣を突きます.

 

 

さていかがだったでしょうか.やればやるほど奥が深い『五ノ太刀』.ただかなり難しいです...!!私も練習していますが,なかなか難しい....笑

 

まさに秘伝の技ですが,皆さんもぜひチャレンジしてみてください!

 

ではでは.今回はここらへんでお暇いたします.

 

 

 

※一人で木刀を使った練習をしたい!という方は以下をご覧いただければと思います!!

aikitommy.hatenablog.com

 

 

合気道の立場から鬼滅の刃を分析してみた

こんにちは!

 

今回は大人気アニメ『鬼滅の刃』を合気道の立場から分析してみます!

 

10日で映画の興行収入が100億円を突破したとのことで半端ないぞ鬼滅の刃!!

 

ということでこれはもう合気道をやっている身としてもブームに乗るしかありません!!笑

今回は特別編ということでやっていきます!

 

鬼滅の刃合気道の技を使う人物がいる....!?

まずそもそも鬼滅の刃には合気道の技を使う者がいます.そう,愈史郎(ゆしろう)さんです!

珠世(たまよ)さんに積極的に質問する炭治郎に耐えられなかったのか,合気道四方投げとみられる技を炸裂させています!

 

鬼滅の刃の時代設定は大正時代ですが,すでにこの頃には合気道の原型ができていました(合気道と呼称されるのは昭和時代ですが).

なのでどこかで愈史郎(ゆしろう)さんは合気道の技を習得されたのかもしれませんね!ということは開祖:植芝盛平(うえしば もりへい)翁先生の技を直接手ほどきされたのかも!?そう考えるとワクワクします!

(追記 11月01日)

開祖はまだ修行中で、愈史郎(ゆしろう)さんは合気柔術の門下生だった可能性があるとのことです!

 

合気道を学べば皆さんも愈史郎(ゆしろう)さんのようになれるチャンス!!

 

(四方投げの詳細は下のリンク「合気道の技を一覧にしてまとめてみた -文字で見る合気道の技-」をご覧ください!)

aikitommy.hatenablog.com

 

 

さて,お次は呼吸についてお話しましょう!

鬼滅の刃では「はぁぁぁぁぁぁっっっ!」と呼吸が表現されるシーンが度々登場します!

全集中の呼吸』ですね!

 

あれってアニメの世界だけなのかというと,実は現実でもできるのです!もちろん水の型や炎の型やらができるわけではありません!笑

 

でも覇気(はき)は出せるんです.合気道の奥義でも覇気に近いようなものがあります.一瞬身体が硬直して動けなくなり,次の瞬間には地面に倒れている

これはまさに呼吸法の応用です.今回は呼吸法の基礎をご説明いたします.

 

 

合気道における呼吸法

「みなさん,呼吸してますか?」

と聞いたら「当たり前じゃみんなやっとるわぼけぇ!」って返ってきそうですね...

ではみなさん,意識して呼吸してますか?

と聞いたらそんなこと意識はしてないですよね?

 

合気道では呼吸法がとても重要です.

 

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人がはぁはぁと息をあげるというのはどういう時でしょうか?

スポーツをされている方なら感じられたこともあるかもしれません.

 

なぜ息が上がってしまうのかというと,動きが呼吸に合っていないからなのです.

 

合気道の有段者になれば稽古で息が上がる回数は減ってきます.

 

合気道では1つの技をする時に,息を吸って吐くという1つの呼吸の中で技を完成させます.

相手の腕や手を上げる時に息を吸って相手のバランスを崩し,相手を倒す時に息を吐くという形です

 

ではどのような呼吸をすればいいのでしょうか?

 

大事なのは,ヘソの下:丹田(たんでん)です.一般的には肉の要(かなめ),つまり腰が重要であると言われますが,合気道ではもっと限定して丹田を大事にします

 

静かに息を吸います.ゆっくりと,自分の息を肺いっぱいまで溜め込みます.そして頂点に達したとき,今度は細くしかし強い息を吐きます.この時に大事なのは,歯の間から息が出るような感覚です.吐く動作に合わせて,頭の先から手足の先まで隅々を意識します.この状態が最も身体が安定し強い状態なのです.

 

そもそもの呼吸の働きというのは,血液に十分な酸素を送るためです.血中の二酸化炭素と酸素を入れ替え,身体をリフレッシュさせるのです.深呼吸をすればこの酸素が一気に身体を駆け巡ります.するとどうでしょう.身体がいつもと違う呼吸であることを感じ,集中力が増加します.

 

ここまでをまとめます.

1.合気道では丹田を意識して呼吸や技をする.丹田は呼吸してもほとんど動かない場所なので,身体の要である.

2.合気道では1呼吸の中で技をする.肺いっぱいまでしっかり息を吸い込んで,静かに細く強く吐く.

3.身体の動きと呼吸を合わせる.ここは極限まで訓練をする.

 

・全集中の呼吸とは一体...

さて,ここまで来れば「もう聞いたことがある」という方が多いでしょう.そう,『全集中の呼吸』です.

 

鬼滅の刃で全集中の呼吸をする時に,歯の間から息が漏れ出るような描写がありました.あれはまさに『歯の間から息が出るような感覚』をそのまま表現しているのです.

 

全集中の呼吸について真菰(まこも)は次のように説明していました.

 

全集中の呼吸はね,身体中の血の巡りと心臓の鼓動を早くするの.そしたら体温が上がって人間のまま鬼のように強くなるの.とにかく肺を大きくすること.血の中にたくさんたくさん空気を取り込んで,血がびっくりした時,骨と筋肉があわてて熱くなって,強くなる.

 

血の巡りというのは血液中の酸素の働きのことですね.隅から隅まで毛細血管の先まで酸素いっぱいの血液が張り巡らされるような感覚を意識すること.まさに真菰のセリフはこれらをわかりやすく説明してくれています.

 

 

こちらのサイトを参考に,この全集中の呼吸を手に入れるための訓練をしてみます!

https://taa-channel.com/zensyuuchu-breath-houhou-6776

 

1.まず5秒かけて息を肺いっぱいまで吸い込む

2.30秒かけて歯の間から息が漏れ出るような感じで「ツーーーーーーーー」っと息を吐く

 

これを10セット繰り返すとのことです!やってみましたがめっちゃきつい…!!

けど確かに血の巡りが隅々まで駆け巡るような感覚がありました.

 

 

 

他にも,呼吸法はヨガでも重要視されています.いつかそちらについても勉強して解説しようと思います!

 

呼吸というのは日常で無意識に行われるため普段は気にもしないと思います.でも集中力を上げるためには呼吸を操るということが重要なのです.

 

呼吸は合気道をする上でも最も単純で強力な奥義と言えるでしょう!!

 

柱の皆さんはこれを24時間意識されるわけですから,どれほど強いかということがお分かりになるのではないかと思います.私たちも鬼殺隊に近づけるよう,呼吸によって集中力を高めていきましょう!!

 

ではでは,今回はここらへんでお暇いたします.

 

 

 

※そもそも合気道って何ですか?という方はこちらの記事をご覧になっていただければと思います!

aikitommy.hatenablog.com

 

ミルクボーイ風に合気道紹介してみた

ツッコミ「どうもーどうも 合気漢ですー」
 
ボケツッコミ「お願いしますー ありがとうございますー」
 
ツッコミ「あーありがとうございますー ねっ 今100回分の飛び受け身の練習をいただきましたけどもね」
 
ボケツッコミ「ありがとうございますー」
 
ツッコミ「こんなん なんぼあっても良いですからね」
 
ボケ「いきなりですけどね うちのオカンがね 最近武道を始めたらしいんやけど」
 
ツッコミ「あっ そーなんや」
 
ボケ「その名前をちょっと忘れたらしくてね」
 
ツッコミ「やってる武道の名前忘れてもうて どうなってんねんそれ」
 
ボケ「でまあ色々聞くんやけどな 全然分からへんねんな」
 
ツッコミ「分からへんの? いや ほな俺がね おかんのやってる武道 ちょっと一緒に考えてあげるから どんな特徴ゆうてたかってのを教えてみてよ」
 
ボケ「あのー昭和時代に始まって で 護身術で袴(はかま)とか履くって言うねんな」
 
ツッコミ「おー 合気道やないかい その特徴はもう完全に合気道やがな」
 
ボケ合気道なぁ」
 
ツッコミ「すぐ分かったやん こんなん」
 
ボケ「でもこれちょっと分からへんのやな」
 
ツッコミ「何が分からへんのよー」
 
ボケ「いや俺も合気道と思うてんけどな」
 
ツッコミ「いやそうやろ?」
 
ボケ「オカンが言うには 思いっきり相手の腹をどついたって言うねんな」
 
ツッコミ「あー ほな合気道と違うかぁ 腹どつくのが合気道な訳ないもんね」
 
ボケ「そやねん」
 
ツッコミ合気道はね 護身術やから絶対こっちから殴ったりしたらあかんのよあれ」
 
ボケ「そやねんな」
 
ツッコミ「受け側もね 信用して軽くパンチしたら思いっきり腹パンされるとかエグいからね」
 
ボケ「そやねんそやねん」
 
ツッコミ合気道ってそういうもんやから ほな合気道ちゃうがなこれ」
 
ボケ「そやねん」
 
ツッコミ「あれほなもう一度詳しく教えてくれる?」
 
ボケ「木刀とか使った技もあるらしいねん」
 
ツッコミ合気道やないかい 全部素手の技と見せかけて木刀使う技とかもあるんやからあれ でも俺はね あれは自分の精神を鍛えることが目的やと睨んでんのよ 俺の目は騙されへんよ 俺騙したら大したもんや」
 
ボケ「まあねー」
 
ツッコミ「ほんであれ見たらね 合気道の基礎の動きが全部学べるようになっとんねん 俺は何でもお見通しやねんから 合気道やそんなもんは」
 
ボケ「分からへんねんでも」
 
ツッコミ「何が分からへんのこれで」
 
ボケ「俺も合気道と思うてんけどな」
 
ツッコミ「そうやろ」
 
ボケ「オカンが言うには 馬に乗ってやるって言うねんな」
 
ツッコミ「ほな合気道ちゃうやないかい 馬乗りながら合気道やったら 相手の技受ける前に馬から落ちてまうもんね 合気道はね 道場に行って畳とかの上で稽古するもんやから」
 
ボケ「そやねんそやねん」
 
ツッコミ「な? それやってるうちにだんだん集中力が出てくるから 最後ちょっとだけガチの技が出るねんあれ」
 
ボケ「そやねんそやねん」
 
ツッコミ「そういうカラクリやからあれ」
 
ボケ「そやねんな」
 
ツッコミ合気道ちゃうがな ほな もうちょっとなんか言ってなかった?」
 
ボケ創始者植芝盛平って人らしいねん」
 
ツッコミ合気道やないかい 植芝盛平さんは和歌山県田辺市のスーパースターで 5人同時にピストルで撃たれた時に全部避けたっていうスーパーお爺ちゃんなんやから 合気道よそんなもん」
 
ボケ「分からへねんだから」
 
ツッコミ「なんで分からへんのこれで」
 
ボケ「俺も合気道と思うてんけどな」
 
ツッコミ「そうやろ」
 
ボケ「オカンが言うには 試合でボロ勝ちしたっていうねん」
 
ツッコミ「ほな合気道ちゃうやないかい 合気道に試合なんかあらへんのよ」
 
ボケせやねん
 
ツッコミ合気道はね 己の精神をガッツリ鍛えることが目的やねん」
 
ボケせやねん せやねん
 
ツッコミ「みんな自分の精神を強くするために道場に行っとんねんあれ」
 
ボケせやねん せやねん
 
ツッコミ合気道ちゃうがなほな ほなもうちょっとなんかゆうてなかったか?」
 
ボケグラップラー刃牙の渋川剛気がやってるらしいねん」
 
ツッコミ合気道やないかい グラップラー刃牙の渋川剛気がやってる合気道は最強なんよ ね? 浮かんでくるのは格闘大会でバカスカ倒しまくってる絵だけやねん」
 
ボケ「そやねんそやねん」
 
ツッコミ合気道に決まりそんなん」
 
ボケ「でも分かれへんねん」
 
ツッコミ「分からへんことない おかんのやってる武道は合気道や!」
 
ボケ「でもオカンが言うには 合気道ではないって言うねん」
 
ツッコミ「ほな合気道ちゃうやないかい オカンが合気道ではないと言うんやから 合気道ちゃうがな」
 
ボケ「そやねん」
 
ツッコミ「先ゆえよ 俺が渋川剛気のマネしてる時どう思っててんお前」
 
ボケ「申し訳ないよだから」
 
ツッコミ「ホンマに分からへんがなこれ どうなってんねんもう」
 
ボケ「んでオトンが言うにはな」
 
ツッコミ「オトン?」
 
ボケ「蹴鞠(けまり)ちゃうか?って言うねん」
 
ツッコミ「いや絶対ちゃうやろ もうええわー」
 
ボケツッコミ「ありがとうございましたー」

 

 

 

 

※ミルクボーイのネタの台本は以下のサイトからお借りいたしました!ありがとうございました!

entamerush.jp

太刀の技 -文字で見る合気道の技-

こんにちは!

 

今回は太刀の技について説明していきたいと思います!

 

前回は太刀を使った鍛錬の仕方について説明しました.

基本的には太刀には太刀で受けるわけですが,素手の状態で対処しなければならない場合も考えられます.

 

今回は太刀の技と呼ばれる,素手で立ち向かうための技をご紹介いたします.

 

まずは一覧にしてみましょう.

 

太刀の技・呼吸投げ

相手が太刀を振り下ろすと同時に相手に向かって大きく踏み込み,相手の横に並びます.そして太刀を握っている両手の間を掴み,身体を前に振ることで相手を前方に吹っ飛ばします.呼吸を合わせなければならないところでレベルが高いですが,相手にとっては衝撃が大きく,同時に素早く相手の太刀を奪うことができるので,すぐに反撃に転じることができます(合気道では太刀を奪うところまでですが).

 

太刀の技・四方投げ

相手が太刀を振り下ろすと同時に斜め前に入り込み攻撃線をかわします.そして相手の太刀を掴み,木刀を上に持ち上げると同時に下を潜り抜け回転します.ただしここで四方投げのように投げてしまっては,相手が太刀を持っており,また反撃してくる可能性があります.よって回転した後は,太刀を自分の腰にあて,腰で回転(展開)をして相手を地面に倒します.あとは身体をひねって相手を無力化し,太刀を奪います.

 

太刀の技・小手返し

相手が太刀を振り下ろすと同時に斜め前に入り込み攻撃線をかわします.そして相手の太刀をつかみ,太刀を持つ相手の小手をひねって返します.四方投げ同様にひねって返した後は,太刀を自分の腰にあて,腰で回転(展開)をして相手を地面に倒します.身体をひねって相手を無力化し,太刀を奪います.

 

太刀の技・入り身投げ

相手が太刀を振り下ろすと同時に斜め前に入り込み攻撃線をかわします.そしてもう一歩入り込み相手の後ろ側に立ちます.相手の肩と太刀をつかみ地面に向かって落とします.四方投げ小手返し同様にひねって返した後は,太刀を自分の腰にあて,腰で回転(展開)をして相手を地面に倒します.身体をひねって相手を無力化し,太刀を奪います.

 

 

 

私の道場ではこの4つを太刀の技として練習しています.やはり武器を素手で受けるということでまだ恐怖心がありますが,一瞬の判断の遅れが命取りとなります.戦国時代の侍たちは毎回このような思いをしていたのかと思うと本当にすごいですね...!!

 

さて,太刀の技では一体何が重要なのでしょうか?

それは相手の間合いを読むということです!行動が早すぎると相手がちがうモーションで攻撃してくる可能性もあります.かといって遅れてしまえば斬られてしまいます.相手の呼吸・動作・一瞬の身体の硬直など見るところはたくさんあります(実際には見るというよりも感じるという方が正しいかもしれません).

 

この間合いを読む際にとても大事なことがあります.それは『相手の目を見ないこと』です!武道の中には相手の目を見て行動せよ,と教えている場合があります.合気道では基本的に相手の目は見ません.

ただし目を見るというのは重要であるということは付け加えておきたいと思います.私たちが思っている以上に,目というのは様々な情報を与えてくれます.まず,人は身体が動く方向に視線がいきます.もっと日常的なところだと,嘘をつく時には上の方を見てしまうというのも有名な話でしょう.人間はありもしないことを想像するということに結構頭を使います.その時目も一緒に動いてしまうのです.

剣道などでは目を見るというのはとても重要なことです.一瞬の目を逸らす瞬間,これこそが攻撃の瞬間です.

 

しかし合気道では目を見ないのです.例えば戦場を考えてみましょう.相手は1人だけでしょうか.もしかしたら目の前にいるのは囮(おとり)で,本命は別の場所に潜んでいるかもしれません.この時に目の前の相手だけに注視していると,他の攻撃を避けることができません.つまり『合気道は一対多を想定している』ということなのです!

 

 

さて,いかがだったでしょうか?思っている以上に太刀の技というのが難しいということが

お分かりいただけたと思います!太刀の技の練習をする際には,とにかく集中力が大事です.最終的には1つもかけることなく無意識にできることが重要です.

 

太刀の練習を始められた方はぜひこれらを意識して練習してみてください!!

 

ではでは.今回はここらへんでお暇いたします.

 

 

 

木刀による鍛錬 -文字で見る合気道の技-

こんにちは!

 

今回は太刀の技について解説したいと思います!!

 

太刀(たち)の技というのは木刀を使う技です.本来をは真剣だったわけですが,もちろんそんなものを使っては危ないので木刀を使います.

 

太刀を使う技というのは大きく3種類に分かれます.1つ目は自分の鍛錬に使う時です.2つ目は木刀で襲われた時に素手で立ち向かう時です.3つ目は木刀に対して木刀で受ける時です.

 

まずは鍛錬に使う技について説明します

 

そもそも木刀というのはどう握ればいいのでしょうか?

ついつい木刀を持つと両手でガチガチに握ってしまうのですが,正しい持ち方ではありません.

まずは左手で木刀を持ちます.理想はガッチリと握らないことです.軽く包み込むように持ちます.そして右手は添えるだけです.右手は木刀の方向を調整します左手でしっかり支え右手で調節するという訳です.

 

次に木刀の振り方ですが,まずはしっかりと身体の重心を落とすことが大事です.上半身がグラグラなままでは木刀を振った時にふらついてしまいます.これでは上手く木刀を振れませんね.

 

合気道では特にへその下の部分の重心を意識します.この場所を『丹田(たんでん)』といい,合気道の技の要(かなめ)となります.初心者のうちはここにグッと力を込めて意識する練習が有効です.年月が経つと自然と丹田が安定してきます.

そして次に膝(ひざ)のバネも柔らかくします.膝をぴんと伸ばした状態では,重心が安定しません.スポーツでは膝のバネというのが重要ですが,合気道でも共通しています.

 

さて,重心が安定したところで木刀を振り上げます.まずはすぅーっと息を吐きながらゆっくりと木刀を振り上げましょう.そして頭の上まで振り上げたら呼吸を止め,相手の間合いをはかります(1人で稽古している時は仮想の敵がいると思ってください).

そしてすうっと息を吐きながら真っ直ぐに木刀を振り下ろします.この際に力いっぱい振り下ろしてはいけません.もし仮に真剣を使って人を斬ったとしたら,相手の骨にがちっと当たってしまいます.つまり『太刀で力づくに斬ってはいけない』ということです.

そして大事なことは相手を斬るということではなく,『相手の先を斬る』ということです.そして呼吸の吐くタイミングに合わせてすうっと斬り落とすのです.

 

もちろん本当に相手を斬るわけではありません.ではなんのために木刀を振るのでしょうか??

 

これは道場によって様々な解釈があります.私は「中心線を意識すること」と「呼吸を合わせる」という2点において木刀を振る意義があると思います.

木刀を振ったことがある方ならお分かりだと思いますが,木刀は縦に長く重いので,ちゃんと振らないと自分の身体が木刀に負けてしまいます.身体の中心線を意識するというのは正しく木刀を振ることにつながります.すると素振りをしている時に余計な力がかからず適度な力で振り下ろすことができ疲れにくくなります.

 

そして呼吸に合わせるということも大事です.合気道の技は呼吸に合わせることでより精度の高い技を繰り出すことができます.そして呼吸力は強ければ強いほど精度が高くなってきます.木刀を振るというのは,この呼吸を意識しやすく鍛錬に最適なのです.

 

慣れてきたら相手と向かい合って実際に木刀を振り下ろしてみましょう(もちろん相手にぶつけてはいけません!).相手の振り上げる動作,振り下ろす動作を最初のうちはしっかりと見ます.すると相手が振り下ろす瞬間にどこかの部分に力が入っているのがわかると思います.例えば,腕や肩などです.この力が入った瞬間というのがあなたが振り下ろす際の間合いとなります.

 

とはいえ,このまま振り下ろしてしまっては,いくら間合いが読めたとしても相手の木刀が頭に当たってしまいます.運良く先に斬れたとしても,手からすっぽ抜けた木刀が当たってしまうかもしれません.

ではどうするか?文字で表すと簡単ですが,相手が切り下ろした瞬間に斜め前へ足を踏み出します.すると相手の攻撃線から自分が外れ,それで相手を斬ることができるのです.

 

さて今までのことをまとめてみましょう!

1.丹田を意識し,膝のバネを使って身体の重心をしっかり落とす.

2.木刀は包み込むように握り,もう片方は方向の調節に使う.

3.呼吸は振り上げるとにゆっくり吸い込み,はぁぁっと吐くと同時にまっすぐ振り下ろす.

4.斬り落とす際は力いっぱい振るのではなく,相手の先を斬るようにすうっと落とす.

5.相手も斬りかかってきた場合,振り下ろす瞬間に斜め前に一歩出て攻撃線から外れる

 

この5つを意識して素振りを練習してみましょう!あとは鍛錬あるのみです.しっかり素振りして精度を高めてみてください!!

 

さていかがだったでしょうか?次回は木刀で襲われた時に素手で立ち向かう時,そして木刀に対して木刀で受ける時のそれぞれについて解説したいと思います!

 

ではでは.今回はここらへんでお暇いたします.